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5年経ったから長期譲渡だと思ったら…| 減価償却で税をコントロール⑫

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前回

短期譲渡所得と長期譲渡所得の「本当の判定基準」に注意

前回まで「短期譲渡と長期譲渡の境目は5年」と説明してきました。

確かにその認識で大まかには合っていますが、正確には「譲渡した年の1月1日現在において所有期間が5年を超える土地や建物を売ったとき」なので注意が必要です。

1月1日現在の」というところがトラップだったりします。

短期譲渡の罠にハマってしまう事例

では、具体的な事例を見てみましょう。

(例)

2015年8月31日に個人でアパートを取得し、2020年11月30日に売却した。

この場合は短期譲渡でしょうか、それとも長期譲渡でしょうか。

単純に期間をカウントすると、取得から5年3か月経過しているので長期譲渡だと思ってしまうかもしれません。

しかし「譲渡した年の1月1日において、所有期間が5年を超えている」必要があるのです。
2020年1月1日までの所有期間は「2015年8月31日~2020年1月1日」となり「4年4か月しか経過していない」ということになります。

なので正解は短期譲渡となります。

なので、この例題で長期譲渡とするためには、この翌年(2021年1月1日)以降に売却する必要があるのです。

長期譲渡の簡単な数え方
長期譲渡は「1月1日時点で5年経過しているか」がキーなので、「物件を取得してから正月を6回迎えたか」をカウントするとよいでしょう。

たとえば、2015年の年度中に物件を取得していたら、16,17,18、19,20, 21と指折り数えることで、2021年に譲渡すれば長期になる、というふうに理解すればOKです。

ちなみに1月1日が基準日なので、年末に取得したほうが長期譲渡になるのが短く有利になり、年初に近い時期に取得すると長期譲渡になるまでの期間が長くなり不利になります。

例えば、2015年12月31日に物件を取得していたら、長期譲渡になるのは2021年1月1日以降、つまりちょうど5年経過が必要ですが、もし2015年1月1日に物件を取得していたら長期譲渡になるのは2021年1月1日以降、つまり実質6年経過が必要になります。

暦年(カレンダー上)で取得から5年経ったから長期譲渡だ、と勘違いしないように注意しましょう。

長期譲渡までの期間を1年短くできるチャンスあり
ちなみに売買による土地や建物の取得日は、原則的には引渡日となりますが、売買契約締結日を取得日とすることもできます。

もし「契約日が12月で引渡日が翌年1月」と年をまたぐ場合は、12月を取得日とすれば長期譲渡になるのが1年短くなるので覚えておきましょう。
取得時だけでなく売却時も、契約日と引渡日を選択できます。
①取得時
a.契約日 b.引渡日

②売却時
a.契約日 b.引渡日

取得時と売却時、それぞれaかbかを選択して長期譲渡にできそうな有利なパターンを選択しましょう。(だいたいの場合①-aと②-bの組み合わせが有利になると思います)

なお、取得時のa.契約日 or b.引渡日かを選択できるタイミングは「取得時の申告期限まで」です。5年経って売却の時期になってから①取得時のタイミングを操作することはできません。

なので長期譲渡所得にすることだけを考えるのであれば、取得時は契約日で計上しておいたほうが有利です。

法人の場合
なお、法人の場合、短期譲渡や長期譲渡という概念はなく、保有期間の長さで税率は変わりませんが、法人においても個人と同様に、「取得日」を契約日と引渡日のどちらかで選択することは可能です。

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(次回、個人でも任意に償却できるタイミングがあるにはある| 減価償却で税をコントロール⑬)